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展示会集客の成功は「準備」で8割決まる
展示会で成果を出せない企業には、ある共通点があります。
それは「出展すること自体が目的になってしまう」という落とし穴です。ブースの装飾や配置に時間を取られ、肝心の集客活動がおろそかになってしまう。結果として、期待していたほど来場者が集まらず、費用対効果が見合わないという結末を迎えてしまいます。
実は展示会の成功は、本番の数日間ではなく、事前の準備段階でほぼ決まると言われています。どれほど魅力的なブースを設計しても、そもそも来場者が足を運ばなければ集客にはつながりません。事前の告知、案内、ターゲット設定などが網羅的にできていれば、出展の成果は格段に変わるでしょう。
本記事では、展示会で効果的に集客するための実践的な方法を、事前準備から当日の施策、アフターフォローまで徹底的に解説します。来場者数と商談数を最大化するノウハウを、具体的な事例とともにご紹介していきます。
展示会集客で陥りがちな4つの誤解
多くの出展企業が抱える誤解を解消することから始めましょう。

誤解1:ブースの大きさや位置だけで成果が決まる
「うちのブースは小さいから集客できない」と考えていませんか?
確かに大きなブースの方が、一度により多くの接客ができるのは事実です。しかし小さなブースでも、展示会のコンセプトと出展製品がマッチしていて、来場者がきちんと来ている会場なら、やり方次第で成功確率を高められます。重要なのは面積や位置ではなく、来場対象者と自社のターゲットにズレがないか、ブースへ集客するための活動が漏れなく実施できているかという点です。
誤解2:集客は主催者の仕事であり、出展社による差はつかない
展示会そのものに集客を行い、多くの来場者を誘致することは確かに主催者の使命です。
ただし、展示会場へ誘致してくるまでが主催者の役割であり、会場に入った来場者については出展各社による「集客の競争」となります。事前に出展のお知らせをして、招待状のメール送付などを行っていた企業へのブース来訪率はかなり高いことが知られています。逆に言えば待っているだけの企業は確実に不利となります。各企業の集客活動の差が、そのまま出展成果の差につながると言っても過言ではありません。
誤解3:展示会は新規顧客の獲得だけを目指すべき
新規顧客の獲得を目的に出展するケースが多いですが、同じくらい既存顧客との接点づくりも図れる場です。
普段の営業活動では、既存顧客に対して何か理由をつけないとアポイントが取りづらいケースもあるかもしれません。しかし展示会への招待はちょうどよい口実になるので、接点を生み出す絶好の機会と言えます。既存顧客とのコミュニケーション回数を増やすと信頼関係が増し、クロスセルやアップセルを提案しやすくなります。また既存顧客から新規顧客の紹介も受けられる可能性もあります。
誤解4:ブース内で声をかけると来場者に嫌がられる
出展スタッフが「声をかけると嫌がる人が多い」と誤解しているためか、来場者から声がかかるのを待っているだけのブースが散見されます。
熱量の高い来場者には対応できても、潜在的に関心を抱いている来場者を取り逃してしまうので、非常にもったいない場面です。もちろんただチラシを渡すだけの声かけは避けるべきですが、来場者の興味を引き出す適切な声かけは、集客において極めて重要な要素となります。
事前準備で差をつける集客戦略
展示会の成功は、事前準備の質で決まります。
出展目的と目標の明確化
まず展示会に出展する目的を明確にしましょう。受注獲得という大きな目的の中でも、細分化することでさらに明確な出展目的を決めることができます。具体例としては、新規顧客の獲得、社名・サービスのPR(ブランディング)、既存顧客との関係強化、市場や競合他社の動向調査などが挙げられます。
目的が定まれば、ターゲットとする来場者像も明確になり、そこに向けた集客手段の選定が可能になります。業界関係者を対象とする場合には、技術や機能の詳細な説明が求められるため、デモンストレーションや資料配布を中心とした構成が効果的です。一方、一般顧客を対象とする場合には、体験型のコンテンツやインタラクティブな展示が有効です。
ターゲット顧客の明確化と事前リスト作成
どのような来場者に来てほしいのか、ペルソナを具体的に設定します。
既存顧客リスト、過去の名刺交換者、メールマガジン登録者、ウェブサイト訪問者など、自社が持つあらゆるリストを洗い出し、展示会への招待対象者をリストアップしましょう。このリストが事前集客の基盤となります。
多様なチャネルでの事前告知
事前告知は、複数のチャネルを組み合わせることで効果が最大化されます。
自社ウェブサイトでの告知はもちろん、メールマガジンでの案内、SNS(Twitter、Facebook、LinkedInなど)での情報発信、プレスリリースの配信、既存顧客への電話やメールでの直接案内など、あらゆる手段を活用しましょう。特にメールでの招待状送付は効果が高く、ブース番号や出展製品の情報、来場特典などを明記することで、来訪率を大幅に向上させることができます。

魅力的なブース設計と導線デザイン
ブース設計は、ターゲットの興味を引き、会場内での滞在時間を延ばすための重要な要素です。
遠くからでも目立つ装飾やキャッチコピーを用いることで、足を止めてもらう可能性が高まります。ブース内のレイアウトも来場者の行動を左右します。手前に実演スペースや体験コーナーを設けて関心を引き、奥に商談席を配置するなど、段階的に関係構築ができる設計が望ましいです。また、ブースの雰囲気やブランドコンセプトを反映したデザインにより、自社の印象を強く残すことも可能です。
来場者を惹きつける当日の集客施策
準備が整ったら、いよいよ当日の施策です。
効果的な声かけとアプローチ方法
来場者への声かけは、集客において最も重要な要素の一つです。
ただし「いらっしゃいませ」や「チラシをどうぞ」といった一方的な声かけは避けましょう。来場者の興味や課題を引き出す質問型のアプローチが効果的です。例えば「〇〇についてお困りではありませんか?」「〇〇の課題解決に興味はございますか?」といった具合に、相手のニーズを探る姿勢が重要です。
また、来場者の動線や視線を観察し、自社ブースに興味を示している兆候を見逃さないことも大切です。立ち止まったり、展示物を見ている来場者には、タイミングを見計らって自然に声をかけましょう。
体験型コンテンツとデモンストレーション
製品やサービスを実際に体験してもらうことは、来場者の記憶に残る最も効果的な方法です。
デモンストレーションや実演、ハンズオン体験など、五感を使った体験型コンテンツを用意しましょう。視覚だけでなく、触覚や聴覚、場合によっては味覚や嗅覚まで含めてブランドを感じてもらえる点は、他の施策にはない大きな特徴です。体験後には必ず感想をヒアリングし、商談につなげる流れを作ることが重要です。
ノベルティと配布物の戦略的活用
ノベルティは、来場者の興味を引き、ブースに立ち寄るきっかけを作るために効果的です。
特に実用性がありつつも自社ブランドを印象付けるグッズは、記憶に残りやすく、展示会終了後のフォローにもつなげやすくなります。食品ノベルティは誰にとっても身近で、実際に口にすることで五感を使った体験になります。視覚だけでなく、味覚や香りまで含めてブランドを感じてもらえる点は、他のノベルティにはない大きな特徴です。
また、食品は使われずに引き出しに眠ることがほとんどなく、必ず消費されるという特性もあります。オフィスで同僚と分け合われたり、自宅で家族と一緒に食べられたりすることで、企業名やブランドが二次的に広がっていくケースも少なくありません。
配布のタイミングにも工夫が必要です。来場者がブースに立ち寄った瞬間に渡すよりも、説明を聞いた後やアンケート回答後など、何かしらのアクションと交換する形で渡すことで、より印象が深まります。さらに、数量限定や時間限定といった演出を加えることで、来場者の行動を促進することも可能です。

スタッフの配置と役割分担
当日のスタッフ配置も成功を左右する重要な要素です。
来場者への声かけ担当、製品説明担当、商談担当など、役割を明確に分担しましょう。また、スタッフ全員が製品知識や説明スキルを持っていることが前提となります。事前にロールプレイングやシミュレーションを行い、当日の対応力を高めておくことが重要です。
リアルタイム情報発信とSNS活用
当日の様子をリアルタイムでSNSに投稿することで、会場外の潜在顧客にもアプローチできます。
ブースの盛況ぶりや製品デモの様子、来場者の反応などを写真や動画で発信しましょう。ハッシュタグを活用することで、展示会に関心のある層にリーチすることができます。また、ライブ配信を行うことで、会場に来られない遠方の顧客にも情報を届けることが可能です。
展示会後のフォローアップで成果を最大化
展示会は終了後が本番です。
迅速なお礼メールと情報提供
展示会終了後、できるだけ早く(理想は翌日以内)お礼メールを送りましょう。
名刺交換した来場者全員に対して、ブースへの来訪に対する感謝の気持ちを伝えるとともに、展示した製品やサービスの詳細資料、デモ動画、特別オファーなどを添付します。この際、来場者の興味度合いに応じてメールの内容をカスタマイズすることが重要です。高い関心を示した来場者には、具体的な商談の提案を含めましょう。
リードの分類と優先順位付け
獲得した名刺やリードを、興味度合いや購買可能性に応じて分類します。
「今すぐ商談」「中期的にフォロー」「長期的に育成」といったカテゴリーに分け、それぞれに適したアプローチ方法を設計しましょう。優先度の高いリードには電話でのフォローアップを行い、具体的な商談日程を設定します。中期的なリードにはメールマガジンや定期的な情報提供を通じて関係性を維持し、長期的なリードにはナーチャリングプログラムを適用します。
商談化率を高めるフォロー体制
展示会で獲得したリードを確実に商談化するためには、組織的なフォロー体制が必要です。
マーケティング部門と営業部門が連携し、リードの引き継ぎをスムーズに行いましょう。マーケティングオートメーションツールを活用することで、リードの行動履歴を追跡し、最適なタイミングで営業がアプローチすることが可能になります。また、定期的にフォロー状況を確認し、PDCAサイクルを回すことで、次回の展示会出展に向けた改善点を明確にすることができます。

成果測定と次回への改善
展示会の成果を定量的に測定し、次回の出展に活かしましょう。
名刺獲得数、商談数、受注数、売上金額などのKPIを設定し、目標達成度を評価します。また、来場者アンケートやスタッフからのフィードバックを収集し、ブース設計や集客施策、接客方法などの改善点を洗い出します。これらの情報を蓄積することで、展示会出展のノウハウが組織に蓄積され、次回以降の成功確率が高まります。
まとめ:展示会集客は事前準備と戦略的施策で決まる
展示会での集客成功は、偶然ではなく綿密な準備と戦略的な施策の積み重ねによって実現されます。
事前準備では、出展目的の明確化、ターゲット顧客の設定、多様なチャネルでの告知活動、魅力的なブース設計が重要です。当日は、効果的な声かけ、体験型コンテンツの提供、戦略的なノベルティ配布、適切なスタッフ配置によって来場者の関心を引き出します。そして展示会後の迅速なフォローアップと組織的な商談化プロセスが、最終的な成果を左右します。
特にノベルティの活用は、来場者の記憶に残り、二次的な拡散効果も期待できる重要な施策です。食品ノベルティは五感を通じてブランド体験を提供し、必ず消費されるという特性から、企業名やブランドが自然に広がっていく効果があります。名入れやストーリー、SDGsの視点を取り入れることで、単なる配布物から、ブランドを語るメディアへと変わります。
展示会は、企業と人との関係性をつくる小さな入り口です。「何を配るか」ではなく、「どんな体験を届けたいか」という視点で設計することが、これからの企業コミュニケーションにおいてますます重要になっています。本記事で紹介した方法を実践し、次回の展示会で確実な成果を手に入れてください。

